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イギリスでガーデンコンポストを作り始めて20年近くになる。 「ガーデンコンポスト」と言うのは、 ガーデンセンターなどで売られている培養土のことを「コンポスト」と呼ぶので、 自家製コンポストを区別して言う時には、 頭に「ガーデン」をくっつけるだけのことで、 普段は単に「コンポスト」と呼んでいる。 日本では庭事情もあって、まだ自分でコンポストを作る人は数が知れているだろう。 よほどのオーガニックガーデニング教信者でもない限り、 なんだか面倒で難しそうだし、 なんだかいやな臭いがしそうだし・・・ね。 実は、私も昔はそう思っていたんだよね。 大の植物好きで、物心ついたころからずっとガーデニングをやっていたにもかかわらず、父が庭の隅で堆肥や腐葉土を作っているのを見て、 「おとうさん、やめてよ~。庭の隅に汚いごみなんか積み上げるのは~~!」 なんて文句をつけていたのだから、 いやはや、大馬鹿者でござりました。 ごみどころか、ガーデナーにとっては宝の山だと言うのに!!! 花を咲かせることばかりに気をとられて、 土の大切さに気づいていなかったと言うわけだ。 手間がかかって面倒だろうなと思っていたコンポスト作りだが、 実際に作ってみると、いたって簡単! きちんと作れば悪臭などまったくしない。 出来上がったものは、しめった森の中のようないい香りがする。 今では庭作りにとっては欠かせない必需品になっている。 ガーデニングをやっていて、 コンポストを作っていない人はモグリだとさえ思っている。 生ごみが減って、庭や菜園のtidy upができて、しかも植物のためになる。 一石三鳥のコンポスト、ぜひぜひもっと多くの人たちに作ってもらいたいものである。 エコロジストを気取るのは嫌だけれど、 ちょっと大袈裟に言うと、自然のものを自然に帰すということにもなる。 イギリスのここ10年ほどのスローガンである [Reduce, Reuse, Recycle] そのものなのである。 ガーデンコンポスト(以下コンポスト)には、 「ホット」と「コールド」の2種類がある。 「ホット」の方は、肉類や調理した食物、牛糞など何でも入れるやり方だが、 うっかりすると失敗が多いので、悪臭がするのはこのやり方というわけだ。 日本の堆肥は、こちらに入るだろう。 「コールド」の方は、植物性のものだけで作るやり方で、 私の作っているコンポストは、「コールド」の方になる。 初心者にも失敗が少ないし、 狭い庭には悪臭のしない「コールド」の方が向いていると思う。 ただし、何でも入れる「ホット」ほど温度が上がらない(約55℃)ので、 コンポスト材料に少し気を付ける必要がある。 元々、相方は自己流でコンポスト作りをしていたのであるが、 私自身がきちんとしたコンポストの作り方を学んだのは、 C&GとRHSのガーデニングのコースを取ってからだ。 その後、復習の意味も兼ねて、 ロンドンにあるPhysic Gardenでのコンポストワークショップにも参加してみた。 そして、この20年間自分たちでもあれこれ工夫を重ねながら、 作り続けている。 (幸いなことに、私が内心「庭の最大の害虫」と呼んでいる相方が、 コンポスト作りにはなかなか熱心で、 彼自身もいろいろと工夫を重ねてくれるので、大助かりである。 というのも、年々体に支障の出てきている私には コンポストの切り返しが無理になってしまったので。) さて、作り方であるが、 一番簡単なのは、ガーデンセンターで売られているポリ製の コンポスト容器(こちらでは Compost binとか Composterと呼ぶ)を 買ってきて、庭の隅に置くだけ。(日陰または半日陰の場所を選ぶ) コンクリートや石の上ではなく、必ず土の上に置くようにする。 でないと、ミミズ君やバクテリア君たちが下から上がって来られないからね。 (イギリスでは、カウンシルがコンポスト作りを奨励しているので、 問い合わせると、容器を安く購入することができる。 日本でも、購入助成金を出している市町村があるので、 問い合わせるとよいだろう。) 市販の木製のものもいろいろ出回っている。 DIYの得意な人は、すのこのように隙間のある四角い木製の囲みを作って そこに入れて行く。 (こちらでは、使用済みの「パネル」と呼ばれるものが 工事現場などに捨てられていることが多いので、許可を得てからもらって来て、4枚のパネルを組み合わせると出来上がり。) できれば、1mx1mのコンポストボックスが2個あると切り替えしが簡単で、 でき上がったものと熟成中のものを分けておくことができるが、 狭い庭で、1個しか置く場所が取れない場合も、 切り返しさえうまくできればいいコンポストができる。 (菜園で使うコンポストボックスはこんな簡単なDIYものがほとんど) (前面の板がスライドできるようになっているものが便利ではあるが、 切り返しを考えると、初めから前面を省略して3面だけのものも使い易い) あとは、芝生の刈ったのやら、摘み取った花がらやら、剪定した小枝やらを、 どんどん入れていくだけである。 もちろん、台所の野菜くずや、果物の皮や芯もね! 卵の紙ケースやシュレッダーにかけた紙、 ちぎって細かくしたダンボールなどもOKだ。 一種類のものをたくさん入れないで、いろんなものがミックスするように 入れていくようにする。 ★ミックスの割合は、 グリーン 50% ブラウン 50% になるようにする。 グリーン:刈り取った草、花や野菜の葉っぱ、台所から出た野菜屑や ティーバッグ、コーヒー粕など、 ブラウン:木の枝、落ち葉、ワラ、おが屑、紙や段ボールなど (C:Nで量るパーセンテージの出し方もあるが、 ビギナーにはグリーン:ブラウンの方がわかりやすいと思う) C (carbon-rich material) N (nitrogen rich material) 💀💀💀入れてはいけないもの (「コールド」の場合は、入れてはいけないものに注意する) @調理した食品 @ジャガイモ (家庭で作るコンポストではそれほど高温にならないので、 芽を吹く可能性があるため、剥いた皮も入れないこと! 疫病の恐れがあるので、私はジャガイモやトマトは収穫後のプランツも 入れないようにしている) @レモンやグレープフルーツなど酸性のきつい柑橘類など (ミミズは酸性のきついものを嫌うので、いいお仕事をしてくれません) @魚肉類 (悪臭の原因になる) @乳製品や卵(悪臭の原因になる) @油分の多いもの(油のしみこんだ紙、ラード、オイルなど) @多年草の雑草 (葉や茎はいいが、タネや根は入れないように! ジャガイモと同じく芽を出す可能性あり) @硬い木の葉や太い枝(シュレッダーにかける場合はOK) @病気にかかったプランツ、除草剤や殺虫剤などのかかったプランツ @紙おむつ @表面加工のしてある紙やどぎつい色のカラーグラビアなど @動物や鳥の糞 @ペットの糞 (病原菌が含まれている可能性大) @暖炉で燃やした薪の灰はよいが、 石炭やコークスの灰は絶対に入れないように! ☆ポリ容器の場合は、適当に水をかけるのを忘れないようにする。 木製のコンポストボックスの場合は蓋がないものが多いので、 雨の多いイギリスではあまり気にしなくてもいいが、 乾燥する時期には水遣りの時に一緒にコンポストにも水をかけるようにする。 ☆時々、ガーデンフォークで上下を入れ替える 量が多くなってくると、ちょっと力仕事になるので腰痛持ちの人などは、 気をつけてやること! (上下を入れ替えて、空気が循環するようにしてやると均等に早く熟成する) *冬場の切り返しは、コンポストの中で小動物が冬眠している可能性があるので 注意する ☆木製のコンポストボックスの場合も、蓋をする方が温度が上がり熟成を早める また、水分が多過ぎて悪臭が出るのを防ぐことができる *蓋代わりに古毛布を掛ける場合は、ウールのものを使う ☆熟成期間は3~18ヶ月ほどだが、 activator(促進剤)を加えると、3ヶ月ほどで出来上がる。 うちでは半年寝かせて、春と秋に取り出して土に混ぜ込んだり、 マルチングに使ったりしている。 プランツの定植や植え替え時にも、 掘った穴にコンポストを入れると水保ちがよくなる ☆オーガニックの促進剤はガーデンセンターなどで購入できるが、 コンフリーやイラクサを刈り取って加えるといい促進剤になる (市販のものも原材料はコンフリーのことが多い) *日本の場合は、油粕や米ぬかなどがその働きをする *英国式正統派の言い分では、おしっこをかけるのが一番よく効くということだが。。。まだ試したことはない ☆台所の生ゴミは、小さいキャディを用意して数日分溜まったところで コンポストボックスに移すとよい (水っぽいと臭いが出て来るので、私は底に紙を敷き、 適当に紙類を混ぜながら入れるようにしている) また、台所の生ゴミをコンポストボックスに移したあとは、 匂いを防ぐために刈り取ったプランツや枝、紙などでカバーしておくとよい ☆フルーツをたくさん入れた時には、 少し土を被せるとコバエが湧くのや匂いが出るのを防ぐことができる ☆紙を入れる時は、クシャッと丸めて入れる方が、 隙間ができて空気を含むのでよい (シュレッダーにかけた紙を一度にたくさん入れると 層になって固まってしまうので、注意する) ☆刈り取った芝生や草は、塊にならないように他の材料と混ぜて加える (一度に大量を入れると悪臭を放ち、スライミーになるので注意) ☆ワラを加える場合は、必ず除草剤や殺虫剤が使われていないことを確かめること ☆冬に低温になる地域では、 コンポスターやボックスの周りをバブルペーパーなどで包んでやるとよい ☆落ち葉は別に集めて腐葉土を作るようにするとよい (シュレッダーにかけたものは、大量でなければコンポストに混ぜてOK) *コニファーなどの針葉樹の葉は別に集めて腐葉土にしたり、 酸性土の好きな植物のマルチングに使う ☆マンション住まいだから無理だと思っている人も、 ベランダで使える小さいコンポスト容器も売られているので、 考慮に入れるとよいだろう ☆庭や菜園が水の流れの近くにある場合は、 水を汚染しないようにコンポストをできるだけ離れた場所に設置したり、 大量に作ったりしないように気を付ける ★★追記事項は順次書き加えていくつもりでいる
by lapisland
| 2017-02-25 05:18
| Compost ・土作り
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