カテゴリ
全体 始めのはじめ Potato Tomato Beans & Peas Brassicas Onion Family Courgettes Summer Squash Winter Squash Roots Salads Miscellaneous Fruit & Soft fruit Herb Green manure Compost ・土作り Crop Rotation Pests & Diseases 今月の畑仕事 Kitchen Garden Visit 畑の周りのWildflower 畑の周りのWildlife 美味しいベジ・フルのレシピ 英国食事情 自然・園芸・食の本 Event 番外編 シネマ・DVD 英国面白TV番組 英国仰天病院体験記 うれしいおくりもの 今月のWildlife 未分類 以前の記事
2017年 08月 2017年 07月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 more... タグ
apple
晴遊雨読の日々
Wildlife
Robin
blackcurrant
Strawberry
Sports
strawberry
gooseberry
Plot 21A
Asparagus
carrot fly
Jerusalem artichoke
Big Garden Birdwatch
Cauliflower
Red Duke of York
runner bean
sweetcorn
Apple
pheromone trap
お気に入りブログ
外部リンク
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
☆8月24日 雨 14℃/13℃ もう短い夏も終わりだと思って、夏服を片付けかけていたら、 週末はいきなり30℃の猛暑になった。 と思ったら、週明けの今日はいきなり下がって、 昼間でも14℃までしか上がらない。 今週はずっと寒くて雨の日が続くとの予報だが、 今度こそ、夏はすっかり終わりになることだろう。 こんな日には夏の海辺を思い出しながら、 こんなものを食卓の一品に添えてみるのもいいかもしれないね。 日本ではちょっと馴染みの薄いこの野菜は、サンファイアと言って、 英国では7月から8月に掛けてが最盛期になる。 初めてサンファイアに出くわしたのは、十数年ほど前。 ポッシュなレストランで食べた魚料理の付け合わせに出てきた。 茹でてバターを絡めてあったが、なんともしょっぱい。 なんてことはない味ではあるけれど、 白身の魚と一緒に食べるとシャキシャキした歯ざわりと共に、 磯の香りを楽しむことができる。 それもその筈、サンファイアは海岸のmarsh と呼ばれる浅瀬に生える 塩生植物なのである。 ここ数年はトレンディな野菜の一つになっていて、 ちょっと大きなスーパーで、ごく普通に手に入るようになった。 野菜売り場に並んでいることもあるが、 どちらかと言えば魚売り場で魚の脇に置いてあることが多い。 魚屋でも売られているのを見かける。 価格は100gで500~600円くらい。 (値段が高めなのは、収穫に手間が掛かるためだろう。) 最近では店先で春から初秋まで見かけるが、夏を越すと硬くなってしまう。 生でサラダに加えることもできるが、かなり塩辛いので、 さっと茹でてから使う方がいいように思う。 (茹でてもかなりしょっぱい!) 買ったら冷蔵庫に保存して2・3日以内に食べる。 一番シンプルなレシピは、 熱湯で2・3分茹でたあと、オリーブオイルかバターで和えて魚料理に添える。 シーフードサラダに加えてもいいかもしれないね。 まだ試したことはないけれど、シーフードを使ったパスタに加えるのもいいかもしれない。 グルメ志向の食品店では、瓶詰めのピクルスが売られていることもある。 いずれにしても、塩辛いので、味をつける時は塩を加える必要はない。 まあ、こんなものをパクパク食べるわけはないので、 夏を感じたい時に、ちょこっと添える程度のもの。 なんだか、海のミネラルをいっぱい含んでいそうな気がする。 [追記] ☆普通スーパーマーケットの魚売り場や魚屋で手に入るのは、 marsh samphire(Salicornia europaea)で、 他にrock samphire(Crithmum maritimum)というのもあるらしいが、 どちらもサンファイアと呼んでいるが、まったく違う科に属する植物である。 rock samphireの方は、 匂いも味ももう一つだと言うが、 まだ食べたことはない。 ☆marsh samphireは、別名 glasswortとも呼ばれるが、 かつては食用にするよりも、ガラス作りに欠かせない材料であったためである。 収穫したサンファイアを燃やして灰にしたものはsoda ashと呼ばれ、 (今で言うならばsodium carbonateと potassium carbonateを含む) ソーダガラスや石鹸を作るのに重要な役目を果たしていたのだ。 wikipediaの glasswortの項目を読むと、 ガラス作りの歴史などの詳細が書かれていて、面白い。→■ ☆そして、Rock samphireの方はと言うと、 こちらもシェイクスピアの作品(King Lear)の中にも出て来るほどに、 歴史的に由緒ある(!)プランツであることがわかる。 'Half-way down Hangs one that gathers samphire; dreadful trade! ' (Act IV, Scene VI) かつては、葉や茎、種をピクルスにして食べたとのことだが、 海岸の崖っぷちに生えるrock samphireを採集するのは 命がけの仕事だったのだろう。 ☆数十年前、北海道を旅した時に紅葉したアッケシソウの群生を見たことがあったが、 あれが実はこのサンファイア (marsh samphire)と同じものだったとは、 びっくり。 日本では自生地は保護されているらしいが、 ウィキペディアによると 「環境省のレッドデータブックでは近い将来に絶滅の危険が高い種 (EN) に指定され、 さらに近年では地盤沈下や湖岸の侵食により、年々減少している」とのことだから、 とても食用にするどころではないだろうね。 (追記の画像3枚はwildflowerfinder.org.ukから拝借)
by lapisland
| 2015-08-24 19:25
| 英国食事情
|
ファン申請 |
||