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数年前から手にArthritis(関節炎)が出始めて、 冬になると痛みがきつく、刻みものはつらい作業になる。 長い冬の間、寒いだけならまだしも雨が多くて湿度が高いという うんざりするような気候のせいだと思われるが、 Arthritisはイギリスの風土病みたいなもので、 多くの人が痛みを耐えながら冬を過ごしている。 でも、1月から2月初めにかけての短い期間に出回る Seville Orangeを使って作る マーマレードの美味しさには勝てず、 痛みに耐えながら何とか作り続けている。 (なんちゃって、ただ食い意地が張ってるだけかもね。) お店でいくらでも美味なマーマレードが買える国ではあるけれど、 雨が降り続くうっとうしい冬の日、 部屋中に満ちる爽やかなセヴィルオレンジの香りは、 かける時間と労力以上に心のやすらぎを与えてくれる。 マーマレード作りに欠かせない皮を薄く切る作業は、 関節炎を含む手や腕に疾患のある者にとっては地獄の苦しみなので、 今年は作り方を変えてみた。 伝統的な英国式マーマレードの作り方はこちら→■ 英国式マーマレードの作り方は、 普通だと、オレンジを半分または4等分に切ってから、 中のジュースを絞り、種やワタ、薄皮などをガーゼの袋に入れて取り置き、 そのあと皮の部分を薄く切ることになるが、 発想の転換で、まず丸のままのオレンジを茹でてしまう。 このやり方だとかかる時間はそれほど変わらないのに、 すでに軟らかくなった皮を刻むので、 手や腕にかかる負担がグンと軽くなるので、 ハンディキャップのある人や力のなくなった年配の人にも、 ママレード作りを楽しむことができるのではないかしら。 ただ、先に皮を切ってから煮るのよりは、ペクチンの出方が少なくなるので、 加える水の量を少なくする必要はあるけれどね。 名付けて、「丸ごとラピス風英国式マーマレードの作り方」 [材料] セヴィルオレンジ 1キロ レモン 1個 グラニュー糖 2キロ 水 1.25リットル (この量で、454g x 6瓶できる) 1.オレンジとレモンをきれいに洗う (できれば、オーガニックでノーワックスのものを使う ワックスが掛かったものを使う場合は、 熱湯でよく洗って、ブラシを使って表面のワックスを落としておくこと!) 2.大きな厚鍋にオレンジとレモンを1列に並べ、分量の水をそそいで火にかける 沸騰したら弱火にして、オレンジが浮き上がってこないように お皿で落し蓋をして、約1時間半~2時間煮る 3.オレンジが完全に軟らかくなっているのを確かめてから、 穴あきシャモジなどですくい上げ、冷ましておく 4.*その間に、ジャム用の瓶をきれいに洗って、 160℃のオーブンに入れて消毒し、温めておく *setting testに使う白い中皿を冷凍庫に入れて冷やす *砂糖を低温(140℃)のオーブンで温める 5.オレンジとレモンが冷めたら、4つに切り、 中味(果肉、ワタ、種など)をスプーンですくい取り、 モスリン(ガーゼ)の袋に入れて、紐で縛る 袋を鍋に入れ、長めにしておいた紐を鍋の柄に括り付ける (濁って見えているけれど、煮詰めるうちに透き通ってくる) 6.皮を薄く切って鍋に加え、10分~15分ほど強火で煮立ててから袋を引き上げる ↓ 袋の中味をすべて搾り出して鍋に加える ↓ 砂糖を加える 7.時々かき混ぜながら、砂糖が完全に溶けてしまうまで弱火で煮る 8.沸騰したら強火にして、15分くらい煮る (ペクチンの出方によって時間が変わってくるので注意する) その間にアクが沸いてきたら丁寧に取る 9.火を止めて、冷凍庫から冷えたお皿を取り出して、Setting testをする (お皿の上に少しママレード液を広げてしばらく待ち、 指で押してみて皺がよったようになったら出来上がり) まだなら、あと10分ほど火にかけて、もう一度テストをする (10分毎にチェックをすること) 10.出来上がったら、火を止めてそのまま20分置いてから、 瓶に詰めて蓋をする あとは、こんがり焼けたトーストにバターを塗って、 たっぷりマーマレードを載せて・・・。 口の中に広がる爽やかな苦味を感じつつ、 スペインの輝く太陽に思いを馳せて、しばし恍惚の時を過ごす。 [追記] *砂糖を加えたあとでは、皮は柔らかくならないので、 必ずその前に十分軟らかく煮ておくこと! *砂糖を140℃のオーブンで温めておいてから加えると、溶けやすくなる (ただし、焦がさないように注意すること!) *6.で袋を引き上げたら、2枚のお皿の間に挟んで押し付けたり、 ストレーナー(漉し器)に入れて上からスプーンで押し付けるなどして、 完全にペクチンを搾り出して鍋に加える 自分でできない時は、助っ人を頼んで十分にペクチンを加えること! *英国では、瓶の消毒は殆どオーヴンを使うやり方をする *ジャムは炊き上がったらすぐに詰めるが、 マーマレードの場合は20分置いて、 少し濃度がついてから瓶に詰めるのがこちらでは普通のやり方 (85℃以上あれば、カビが生えることはない) このやり方で、十分に1年以上持つ *開封後は、冷蔵庫に入れて1ヶ月OK (実際には、数ヶ月大丈夫だけれど、開封したらすぐになくなっちゃうよ!) *冷めると濃度がつくので、軟らかめに仕上げること!! そうしないと、あとでゴムみたいなマーマレードになってしまうので気を付ける *英国のママレードはオレンジの量の2倍の砂糖を使うのが標準。 おそらくセヴィルオレンジが苦味がきついせいだろうが、 日本人には甘すぎるので、この量で作ってみて次回から加減をするとよい *丸ごと煮るやり方の場合、加える水の量が少なめなのは、 普通のやり方に比べると、どうしてもペクチンの出方が少なくなるから。 ペクチンの量が気になる場合は、オレンジの片方の端っこを少し切り落としてから煮てもいいと思う。 心配ならば、砂糖をジャム用の砂糖に変えることも出来るが、 柑橘類の場合は、十分にペクチンは出るはず。 (イギリスの場合、ジャム用の砂糖として売られているグラニュー糖preserving sugar にはあらかじめペクチンが加えられているので、ジャム作りにはそれを使う人も多いが、 普通のグラニュー糖の3倍の値段になる) *丸ごとではなく、半分に切ってから煮るやり方も試してみたが、 ペクチンはよく出るかもしれないが、中身が鍋の中に出てしまうので、 大きな鍋を抱えて漉すという余計な作業が入るため、 体力のない者には向かないということになるね。 元気な人や助っ人のいる人には、このやり方もお勧め。
by lapisland
| 2014-02-12 06:00
| おいしい♪ベジ・フルのレシピ
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