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4月下旬になって冬に逆戻りしたかのように寒い日が続き、 イングランド中部や北部、そしてスコットランドは毎日雪が降る天気だったが、 この辺りでも気温が上がらず昼間の気温は10℃を超えることはなく、 明け方は0℃から3℃というありさまだった。 雪にヒョウやアラレ+強風と、いったい春はどこに行ったのかしらと思うほどだったが、 暦が5月に変わると同時にいきなり気温が上昇して、 一気に春を通り越して初夏になってしまった。 そうなると気になるのが畑のこと。 あ~あ、この陽気でクーチグラスやイラクサはどんどん蔓延って、 手の付けられない状態になっていることだろうなぁ。 一応昨年秋の更新時に1年分の賃料は払ってあるのだが、 4月に二人で話し合って、今年は野菜作りはきっぱりあきらめることに決めた。 私はいまだに畑仕事ができるような健康状態ではないので、 相方次第と言うことになるのだが、 昨年に引き続き彼も他にやることがいっぱいあって、 とても作物の世話ができるような状況にはないからだ。 昨年のように植えるだけ植えて、結局は放りっぱなしになってしまうよりは、 すっきり畑を休ませた方がいいだろうということになったというわけだ。 できれば、土作りだけは続けておきたいと思っている。 昨年同様、私は庭の片隅でこじんまりとサラダの材料やハーブ類だけを 育てることになるだろうと思う。 今月の畑仕事については、忘れてしまわないように、 引き続き備忘録として書き込んでおくことにする。 ◎5月に外に直播できるもの beetroot、French beans、 Brussels sprout(芽キャベツ)、 キャベツ、 カリフラワー、ブロッコリー、sprouting broccoli、ケール、コールラビ、 ラディッシュ、エンドウマメ、サヤエンドウ、レタス類、エンダイブ、 リーク、ニンジン、swede、turnip(カブ)etc.etc. ◎地温が上がってきたら、石ころを取り除いた土にパースニップの直播をする *発芽まで約1ヶ月かかる *パースニップは発芽率が悪いので、必ず新しい種を買って播くこと *ガーデンセンターでは苗も売られているが、 パースニップは移植を嫌うので、直播した方がよい ◎引き続きサラダ用のレタスの種まき サラダ用は2週間ずつ時期をずらして蒔くと長期間収穫できる ◎ハーブ類の種まきをする *パセリは二年草なので、毎年蒔くこと (2年目にはトウ立ちしてしまう) ◎温室や室内でポットにバジルの種まきをする (シソも同じく室内で種まき) *芽が伸びてきたら、ピンチングをして枝分かれを促進する *水遣りは必ず日中にすること! ◎暖地では、五月後半になったら ラナビーン や フレンチビーン、スィートコーンを直播できる ◎室内または温室でスィートコーンの種まきをして、6月に植えつける *深いmodular tray やポット(7cm)に種まきをして、21℃に保つ (ネズミに注意すること!) ◎キュウリ、コージェット(ズッキーニのこと)、スカッシュの種まき *室内か温室でポットに種蒔きして、後で外に定植する) ◎今の時期、鳥たちが種まきしたプロットや発芽した芽や花のつぼみなどを 突っつくことが多いので、フリースやネットで保護したり、 古いCDなどで鳥除けを作ってぶら下げておく ◎4月に蒔いたブラシカ類(芽キャベツなど)を外に植えつける ★ブラシカ(キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなど)の植え付けで注意することは、 1)十分にスペースを空けて、苗がぐらぐらしないようにしっかり植えつける 2)ボール紙や古いカーペットで作ったカラーを苗の根元にかぶせて、 cabbage root flyが卵を産み付けるのを防ぐ (市販のカラーもあるが、自分で作っても簡単) カラーは、こんなの↓ 3)目の細かいネットやフリースを掛けて、モンシロチョウの被害を防ぐ ◎暖地では、トマト、カボチャ、コージェットなどの苗を外に定植 (遅霜に注意! 5月いっぱいは、クローシェやフリースを掛けて用心する) ◎ジャガイモが20-25cmくらいになったら、 earthning- up(土寄せ)をする *土寄せを数回繰り返し、しっかり水遣りをする ◎えんどう豆やソラマメに支柱を立てる ◎ルバーブの収穫 *ナイフで切らないようにすること! 根元の方をしっかりつかんで、他の茎を傷めないように注意しながら引き抜く ◎ルバーブの周りに液肥を与える (seaweed液など) ◎ルバーブに水遣りをし、7月まで収穫できるように コンポストでマルチングをする *花茎が上がってきたら、すぐに根元から切り取る *ルバーブの葉は有毒なので、収穫したらすぐに切り捨てること! (コンポストに入れるのはOK) ◎アスパラガスの収穫 *折らずにナイフで切ること! *ただし、植えてから2年間は収穫しないこと! ◎定期的に草刈りをする ◎雑草が生えるのを防ぐためにも、 空いている場所に緑肥の種を蒔いておくとよい (レッドクローバー、ファセリア、マスタード、ソバなど) 1年草なので伸びたら適当に刈って、土に漉き込むかコンポストに入れる あるいはマルチに使う ◎ストロベリーやラズベリーに肥料を与える ◎ストロベリーに花が付いたら、藁やマットでマルチングをする *藁はS&Sの巣窟になりやすいので注意! ◎グレープの新しい葉をピンチングする ◎ブラックベリーやラズベリー、ローガンベリーなどの新枝が根元から上がってくるので、 水平に張ったワイヤーに結わえる ◎ラズベリーの新枝を間引いて 10~15cmの間隔が空くようにする ◎膨らみ始めた果実を間引く ◎リンゴの木にpheromone trap をぶら下げて、 codling moth(シンクイガの一種)の幼虫がりんごの中に入るのを防ぐ *6月後半にフェロモンのカプセルを交換する事! *プラム用のトラップも売られている codling moth↓ ◎リンゴなどの果樹にwooly aphidがついていないかどうかチェックをし、 もしついていたらホースの水で洗い落とすか、ブラシでこすり落とした後、 石鹸水をスプレーしておく wooly aphidはこんなの↓ (画像はgardenersworld.comから拝借) ◎果樹のcankerに注意! ◎グーズベリーに付くsawfly の幼虫に注意する *卵はグーズベリーの根元近くの茎に産み付けられるので、 見つけ次第手で取る+幼虫は葉の裏に付くので、これも見つけ次第同様にする Gooseberry sawflyの幼虫↓ (画像はrhs.org.ukから拝借) ひどい時はこんな状態になる↓ので、要注意! (画像はrhs.org.ukから拝借) ◎ソラマメに花が咲いて小さなサヤが付き始めたら、 天辺をピンチングして、ブラックフライ(黒いアブラムシ)の発生を防ぐ (あっという間にやられるので注意!) *すでに付いてしまっている場合は、石鹸水をスプレーしても効き目があるが、 普段からテントウムシが来てくれるような環境作りをしておくことが大事!!! ◎ブラシカ(アブラナ科)類が水切れしないように注意して、 flea beetleにやられるのを防ぐ flea beetleは、こんなの↓ ◎carrot flyを防ぐために、ニンジンにフリースを掛けたり囲いをする carrot flyは、こんなの↓ *carrot flyの被害を少なくするためには、 間引きをしなくてもいいように、間隔をあけて種まきをする (間引いた時の匂いに惹かれてcarrot flyが飛んで来るので、 それを避けるため) *あるいは、いくらかcarrot flyに抵抗力のある品種を植える ('Maestro' 'Resistafly' 'Ibiza'など) ◎ハトの被害に注意! 特にブラシカ類とエンドウはやられるので、 ネットを掛けて防御するのを忘れないように! ★★これはイギリス南東部を基準にした自分のための覚書なので、 他の国や地域に住んでいる人には、時期的にずれる畑仕事もあるわけで、 これを読んでやってみて失敗したと言われても、 当方は一切関知いたしませんゾ! #
by lapisland
| 2016-05-09 02:56
| 今月の畑仕事
#
by lapisland
| 2016-04-20 03:05
| 番外編
◎樹木やシュラブにバードフィーダーを吊るしたり、 バードテーブルを置いて、餌が途切れないようにする *パン屑はおなかが膨れるだけなので、 子育ての時期にはもっと栄養分の多いものを準備する (ヒマワリなどの種、グレイン、ナッツ類、フルーツ&ベリー、 ドライフルーツ、ベーコン、固くなったチーズ、キャットフード、 フルーツケーキやビスケットなどの残り、ラードやfat ball、mealworm など) *ピーナツはそのまま与えると喉に詰めるので、 必ずピーナツ用のバードフィーダーに入れる 特にこれからの時期は、雛が生まれるので注意が必要 *リス(灰色リス)にピーナツを盗まれるのを防ぐには、 すべて金属でできているバードフィーダーを使用するとよい プラスチックのは、齧られてしまうので役に立たない *鳥の種類によって好物が違うので、 多種類の餌を用意すると多種類の鳥が来てくれるようになる。 *木の上で餌をとる鳥もいれば、地面で餌をとる鳥もいるので、 地面に置くバードフィーダーも忘れないように。 *カタツムリを集めて置いておくと、Song thrushなどの餌になる ◎バードフィーダーやバードテーブルの定期的な掃除を忘れないように! *不潔なバードフィーダーから、鳥の間に感染病が広がることも多い。 (掃除をしてから、オーガニックの消毒液をスプレーし水でよく洗い流したあと乾燥させる) *サルモネラやE.coliなどの人への感染を防ぐためにも、 餌やりや掃除のあとには必ず手洗いを決行すること!!! ◎水の補給も忘れずに! 鳥を庭に呼びたいなら、 餌台の設置だけでなく水飲み場兼水浴び場を作ること! 常に水浴び場をきれいにして、新しい水に取り替える ◎ヘジホグ(ハリネズミ)も冬眠から覚めて活動を始めているので、 キャットフードなどの餌の準備をしてやるとよい ◎slow wormも冬眠から覚めて活動し始めているので、 湿った場所を選んで、丸太や刈り取った枝や石などを積んだ場所を作ってやるとよい *slow wormはヘビではなく、足のないトカゲとでも言えばいいだろうか。 (一見ヘビのように見えるが、まぶたがないのでトカゲの仲間ということになる) http://www.bbc.co.uk/nature/life/Anguis_fragilis 参照 *slow wormはS&Sを餌にするので、 カエルやヘジホグなどと共にガーデナーには大切な援軍になる *slow wormは Wildlife and Countryside Act 1981により 保護動物に指定されているので、 殺傷したり、取引に使ったりするのは法律で禁じられている ◎庭や畑の一部に、小動物や虫たちのために丸太を積んだり、草を刈らない場所を作る *庭も畑も雑草1本生えないようにきれいにするのは自然に反することだとみなして、 「ぐうたらガーデナー」に徹することにしよう! ◎鳥や小動物、虫たちの餌や住処になるような樹木、シュラブ、クライマーなどを 選んで植えるようにする ◎ 花もハチやチョウが蜜を集めやすい形の花を選ぶようにする *派手な園芸種の八重の花を避け、一重のデイジーのような形や筒型の花を選ぶとよい #
by lapisland
| 2016-04-08 01:00
| 今月のWildlife
まだアロットメントは借りたままにしてあるけれど、 今年も畑が続けられるかどうかまったくわからない状態だ。 でも、忘れてしまわないように、 畑仕事のメモを自分のための備忘録として記入しておくことにする。 ◎種まき用のプロット(seed bed)の準備 (雑草を取り除き、レーキを使って石ころを取り除いておく) ◎種まきや植え付けの数週間前に、緑肥をすき込む (緑肥植物を刻んでからすき込んで、レーキで均しておく) ◎芽出しをしておいたジャガイモを植えつける *ジャガイモの植え付け時期は品種によって違うので注意をする first early potato・・・3月末から (収穫は植え付けから90~100日。貯蔵はきかない) second early potato・・・4月上旬から (収穫は植え付けから16~ 17週目。6月末~8月初め。 クリスマスまでに食べ切る) maincrop potato・・・4月後半から (収穫は植え付けから18~ 20週目。7月~10月。貯蔵がきく。 S&Sの心配がなければ、初霜が降りる前まで植えたままに しておける) **今年は例年よりも暖かい日が続いているので、 予定通りに植え付けができると思うが、 そうは言っても、イギリスの気まぐれな天候のこと、 空模様と相談しながら植え付けをする **いつでも掛けられるようにフリースの準備をしておく ◎ early potatoの芽が出始めたらすぐに土寄せをする (5cmくらい葉が見える所まで) *earthing up(土寄せ)をする理由 ・収穫量を上げる ・早稲のものは、出てきた芽がフロストにやられるのを防ぐ ・ポテトが緑色になるのを防ぐ (緑色の部分には有毒アルカロイドのソラニンを含むので注意する) ・ブライト(tuber blight)を防ぐのに役立つ ・雑草対策になる ◎アスパラガスの植え付け ◎アスパラガスの収穫を始める *ナイフを使って地面の下すぐの所でカットする *2~3日ごとに収穫を続ける *すでに定着しているアスパラガスは、約8週間収穫できる ◎ソラマメの柔らかい芽にはブラックフライ(黒いアブラムシ)が 付きやすいので注意が必要! 花が付いたらすぐに天辺をピンチングする ◎シャロット、ガーリック、オニオンの子球(セット)の植え付け ◎ポットで育てたソラマメなどを、植え付ける ◎今月外に直播できるもの ソラマメ、ビートルーツ、ラデッシュ、パースニップ、ターニップ、 ほうれん草、ニンジン、ブロッコリー、エンドウ、インゲン、レタス、 スプリングオニオン、水菜、パクチョイ、カリフラワー、芽キャベツ ロケットなどのハーブ類 etc. (戸外でクローシェ、あるいはフリース使用) *レタスやラデッシュなどは少しずつ数回に分けて種蒔きを すると、長い間収穫できる (2週間毎) ◎トマトをタネから始めたい場合は、 まだ間に合うのですぐに種まきをする(室内で、18℃~20℃) *トレーまたはセルに種まき用の土を入れ、タネをまく 約2週間後、本葉が出たらポットに植え替える ◎狭い菜園では、生育期間の長い作物の畝間に早く育つ作物を植えて、 土地の有効利用をする (サラダリーフ、ホウレンソウ、ミズナ、パクチョイ、チャードなど) ◎エンドウやサヤエンドウなどの収穫を早めるには、 ポットに種まきをして、コールドフレームで育ててから定植する ◎ポットに芽キャベツ、夏カリフラワーやキャベツの種まきをする (5月に定植する) ◎ヒーティングをしていない温室の暖かい場所にトマト、ナス、 セロリ、トウガラシ、ピーマンなどの種を蒔く (キュウリやメロンは4月末に) ◎イェルサレム・アーティーチョーク(菊芋)の植え付け *半日陰でも育つので、菜園の北側に植えると他の作物に陰を作らず、風除けになる *湿潤な土を好むので、乾燥に注意する ◎空いている場所に緑肥の種まきをする ◎大株になったハーブの株分け (ミント、レモンバーム、ガーリックチャイブ、チャイブ、 オレガノ etc.) ◎エンドウや背の高い品種のソラマメに支柱を立てる ◎種まきしたものが芽を出し始めたら、S&Sに注意する *日ごろから、カエルや鳥などが来てくれる環境を作っておく *オーガニックのスラッグ・ペレットを少しばら撒いておく **オーガニック用として認定されているスラッグ・ペレット(iron phoshate)は、 ワイルドライフやペットにも害がないが、 それでも使用は極力避けて、他の方法を考えること!!! (コパーリング、グリット、トラップ、など方法はいくらでもある) ◎芽の出始めたブラシカ類はハトにやられるのを防ぐために ネットを掛ける ◎芽が出始めたものは、遅れないように間引きをする ◎暖かくなると共に雑草が生えてくるので、畝の間のホーイングを忘れないように! ◎宿根雑草は花を付ける前に掘り上げること! ◎forcing(軟弱化)していたルバーブの収穫 *外側の茎から収穫(切らずに引き抜く)したあと、 再びジャーやポットをかぶせて、次の収穫を待つ *収穫後肥料を与える ◎ルバーブに花茎が上がってくるようなら、 すぐに根元から切り取る 液肥を与えて十分に水遣りをし、コンポストなどで根元を厚く マルチングする ◎ブドウやイチジクの植え付け ◎ラズベリーの新枝を支柱に結わえる ◎ソフトフルーツの株周りをマルチングする ◎ストロベリーの植え付け ◎ストロベリーやソフトフルーツ、果樹の周りに肥料を入れる (high-potash) ◎果樹(リンゴなど)にwooly aphidがついていないかどうか チェックをし、もしついていたらホースの水で洗い落とすか、 ブラシでこすり落とした後、石鹸液をスプレーしておく ◎リンゴなどの果樹はフロストで花がやられるのを防ぐために 夜間はフリースをかけ、昼間ははずす (これは、低い位置で収穫できるようにトレーニングしてある場合のこと) ◎グーズベリーに付く害虫sawflyに注意! *キャタピラーに似た幼虫が見る見るうちに葉っぱを食べてしまうので、 見つけ次第テデトール! ★★これはイギリス南東部を基準にした自分のための覚書なので、 他の国や地域に住んでいる人には、時期的にずれる畑仕事もあるわけで、 これを読んでやってみて失敗したと言われても、 当方は一切関知いたしませんゾ! #
by lapisland
| 2016-04-08 00:23
| 今月の畑仕事
#
by lapisland
| 2016-03-20 13:28
| うれしいおくりもの
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