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5月2日 曇り時々晴れ+windy 12℃/4℃ 今日は一日中おめでたい話で持ちきりのこの国である。 暗いニュースの多い中、ロイヤルファミリーファンではない者にとっても 明るい話題で心が和む。 午前6時頃にロンドンのSt. Mary's Hospital に入院したキャサリン妃は 8時34分に無事に8ポンド3オンス(3.7kg)の元気な女の子を出産。 9時間半後にはカップル揃って病院の外で赤ちゃんを抱いて手を振り、 前回と同じくウィリアム王子が運転する車でケンジントン宮殿に戻って行った。 肌寒く風のきつい日だったので、赤ちゃんのお披露目はほんの数分だったが、 2日間病院前でキャンプをして待っていた人たちや押し寄せた報道陣には それでも大満足だったことだろう。 誕生までは男の子か女の子かで騒がしかった世の中は、 誕生後は二日後の赤ちゃんの名前発表に先駆けて、どんな名前になるかでまた騒がしいことである。 ブックメーカー(賭け屋)の予想一番人気は「アリス」だそうだ。 ロイヤルファミリーには向きそうにもない名前だと思うのだが、 若いカップルに現代的かつ庶民的な名前を期待する気持ちからなのかしら。 それとも今年は『不思議の国のアリス』生誕100周年なので、それに引っ掛けているのか・・・。 その他の人気名は、シャーロット、エリザベス、ビクトリア、ダイアナらしいが、 いずれに落ち着くにしても、まあ、なんとも平和な英国の平和な賭けである。 BBCのニュースから→ ■ それにしてもいつも思うのは、 こちらの女性は実にタフであると言うこと! 殆どの女性は、出産のために午前中に入院したらその日のうちに退院する。 それは一般人だけではなく、ロイヤルファミリーであっても同じなのだ。 出産後、わずか10時間足らずでにっこり笑って家路に着くなんて、 日本では考えられないよね。 うちの近所は、ここ数年ベビーラッシュで出産する人が続いているが、 みんなぎりぎりまで家にいて、いよいよになったら亭主の車やタクシーで病院に駆け込み、 出産を済ませたらさっさとその日のうちに帰って来る。 一人だけ翌日に帰宅した人がいるが、 それはその夜大雪になったから帰れなかっただけのこと。 そして、子供が生まれても仕事を辞めることはまずない。 産休を取った人たちは長くても半年ほどで元の職場に戻って、 フルタイムで仕事を再開する。 (英国の産休期間は通常26週あるので、6ヶ月産休を取る人が多い。) 子供を預け、週に一度クリーナーを雇っても、自分の仕事を辞めることはない。 隣のケイトも3年前の初出産の時は6ヶ月、 1年前の次男出産後は3ヶ月で仕事に戻っている。 子供を預けるのは費用が高いので、二人分ともなるとかなりの負担になるので、 家で育児だけに専念している方が楽ではないかしらと思うのだが、 彼女たちにとってはキャリアというのは、家族と同じくらいに大事なものなのだ。 特に昨今の不況の時代には、なんとしてもいい仕事を失いたくないと言うこともあるのだろう。 私が日本で仕事をしていた頃の職場における女性の地位は、 それこそ自分で戦って確保する覚悟がなければやっていけない時代だったから、 女は男の5倍も10倍も仕事をこなして、やっと「あいつは女だけれど、仕事ができる」と言われるような厳しい状況だったけれど、 そういう状況では無くなっている筈の今の日本において、 専業主婦を望む若い女性が増えていると聞くのは、なんとも残念なことである。 でも、女性が出産後も仕事を続けて行くには、 それだけの環境を整備する必要があるのは確かなのだけれどね。 日本に比べると格段に女性の地位が高いのも、 彼女たち自身が戦ってそれを勝ち取ってきたのだということを 知ってほしいものだと思う。 と、ロイヤルベイビー誕生の話が、随分現実的な話になってしまったものだ。 [追記] ★英国の産休制度・現行と2015年以降 → ■ ★5月4日 一昨日生まれたロイヤルベイビーは Charlotte Elizabeth Diana と名付けられたと 発表があった。 ロイヤルファミリー所縁の3人の名前が入っている。 ミドルネームに「ダイアナ」の名が含まれているのは、 英国民にとってはうれしい命名だと思われる。
by lapisland
| 2015-05-04 08:11
| 番外編
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